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人は顔を見れば99%わかる

人は顔を見れば99%わかる

佐藤ブゾン貴子 河出書房新社 2020年5月25日

感想

相貌心理学という、一見すると限定的に思える領域が、ここまで体系的で実用的な学問として成立しているとは知らなかった。世界でわずか15人の専門家の一人である著者による本書は、単なる顔相学の域を超えている。 フリーランスとして様々なクライアントや協力者と関わる中で、初対面の相手を短時間で理解する必要があるという、実務的な課題を長年抱えていた。本書のメソッドは、科学的根拠に基づきながらも、その応用は驚くほど直感的で即座に活用できる。顔のパーツや骨格から読み取れる心理状態や思考傾向についての解説は、目から鱗が落ちる思いだ。 特に興味深いのは、自分自身の顔から得られる気づきである。自分を知るツールとしても機能する点が、この本の真価だと感じた。人間関係を構築する上で、相手を理解することと同じくらい、自分を客観的に認識することの重要性が、ここまで明確に示された本は珍しい。 新書という身軽なフォーマットながら、実質的には人間理解の羅針盤となり得る。確実に日常生活へ応用できる知的な収穫が得られる、良質な一冊である。