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空飛ぶタイヤ

空飛ぶタイヤ

池井戸潤 実業之日本社 2006年9月1日

感想

トレーラーから脱輪したタイヤに直撃され一人の若い母親が死亡する。 トレーラーを所持していた小さな運送会社の社長赤松は整備不良は なかったと主張する。しかし自社製品にはなんら問題はなかったとする 財閥系大手メーカー。 巨大な組織の前で孤軍奮闘する赤松。 次第にそれは自動車メーカーのリコール隠しという真実に迫っていく。 500ページ弱で2段組という恐ろしげなボリュームの本だったが 読み始めると一気にいけます。 いったい悪いのは誰? 責任はどこに?と続きが気になって仕方がない。 赤松社長に次々と訪れる災難にも気をもみながら、リアリティのある 話の展開についつい引き込まれていった。 赤松社長だけでなく関わってくる銀行員や大手企業の中の軋轢など。 それぞれの視点でも物語は展開していく。 町の中小企業の赤松社長が大手企業に戦いを挑むわけだから ハラハラしっぱなしだったけれど、助けてくれる人や理解してくれる 家族や従業員のおかげで何度も挫折しそうになりながら立ち上がっていく 赤松社長に誰だってエールを送ると思うわ。 真面目にね、頑張ってるのだよ。 そういう人が馬鹿を見るようなことだけはしないでほしいのよ!! と、強く強く思った次第。 これはかなりお勧め。 しかし、いくら真相が解明されても失われた命は帰ってこない。 幼い子供を残して死んでいった若い母親の事や残された 家族の事を思うととても胸の痛い作品でもあった。

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