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八日目の蝉

八日目の蝉

角田光代 中央公論新社 2007年3月1日

感想

好きな人の子供を誘拐してしまう気持ちやせっかく子供が帰ってきたのになかなかうまく向き合えない母親の気持ちにも共感できたわけではないのだけれどなぜか心が揺さぶられた。 今、自分はとても安穏とした場所で平凡ではあるけれど当たり前のように子供を育てて生活している、その平凡な生活をこの女性達は手に入れることが出来なかったのだと思うとやっぱりどこか胸がしめつけられる。 もしかしたら何かの歯車が少し狂うと私もそちら側になっていたかもしれない。 そんな風に思わせるリアリティがこの小説の中にはあったように思う 運命に翻弄されたような恵理菜が深く傷つきながらも少しずつ前を向いて歩いていこうとする姿に救われた。 そしてラストの数ページには希望と許しがあってホッとする。 いつか、きっとみんなが幸せになれますように・・・ そう思えるような読後感で良かった。

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