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タルト・タタンの夢

タルト・タタンの夢

近藤史恵 東京創元社 2007年10月1日

感想

カウンター七席、テーブル五つ。 下町の片隅にある小さなフレンチレストラン「ビストロ・パ・マル」 従業員は店長で料理長の三船さんと料理人の志村さん ソムリエの金子さんとギャルソンの僕の4人。 気取らないこの小さな家庭的な店にやってくるお客さんたちに 起こる事件とも言えないような出来事や不可解な出来事の謎を ちょっと変わり者のシェフ三船が解いていく。 常連のお客さんが体調を崩した理由、好き嫌いの多い客と愛人 王様のお菓子の中に入れられたフェーブは何故消えたのか? チーズが好きなお客さんの奥さんが出て行ったのは何故か? 甲子園を目指していた高校野球児の不祥事の真相は? フランス人の恋人が作った最低のカスレの意味は? チョコレート専門店のオーナーはなぜ割り切れない数のチョコレートの 詰め合わせを作るのか? 推理小説というほど大きな事件が起こるわけではないのでちょっと 物足りなさを感じる人もいるかもしれないけれど7編の短いお話が小粋です。 キャラ設定もわかりやすく好感が持てるし、なにより文章が読みやすくて 安定しています。 心がちょっと疲れたときはこの店でシェフの入れたヴァン・ショー(ホットワイン) を飲んで心も身体もほっこりと温かい気持ちになりたいな。 近くにこんなビストロがあれば・・・ 常連になりたい。

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