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サクリファイス

サクリファイス

近藤史恵 新潮社 2007年8月1日

感想

自転車のロードレース 有名なツール・ド・フランスぐらいは聞いたことがあるけれど 私にとってはまるで馴染みのないスポーツの話だったが 最後まで展開が読めず気になって仕方がなかったので 一気に読みました。 勝つことを義務づけられた〈エース〉と、それをサポートする〈 アシスト〉が、冷酷に分担された世界、自転車ロードレース。 チーム・オッジの若手・白石誓はチームのエースである石尾豪を アシストする立場にある。 彼を勝たせることが白石の喜びでもあるのだが石尾には過去に 起きた競技中の事故での暗いうわさがあった。 あの事故は単なる事故なのか、それとも・・・ 人を勝たせるために自分が犠牲になることが良しとされる スポーツ。最初はアシストってなんて気の毒なんだ・・・と 読んでいたのだけれど、個人競技のように見えてロードレースって 絶対的な集団競技なんだと視点を変えていくと、それぞれの 役回りっていうか持ち分を全うすることが勝利につながって いくんだということが理解できる。 エースは、アシストの犠牲の上に勝利がある事を自覚している。 だから何が何でも勝たなくてはいけない。 ロードレースの知識なんかは全然なくても描写がわかりやすく 読みやすかったので引き込まれていき、スポーツ小説というだけ でなくミステリーの要素もあるので二転三転していく展開に すっかりはまりました。

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