乱読家の本棚
感想

母と娘の関係をテーマにした作品ということで、レビューを参考にしてから購入してみました。正直なところ、期待と現実のギャップを感じてしまった一冊です。 母の手記と娘の回想が交錯する構成は面白いし、事故か自殺かという謎めいた設定も引き込まれます。ただ、読み進めていくと、その謎解きのプロセスが少し単調に感じてしまいました。母親の視点と娘の視点が出てくるのに、二人の距離感が深く掘り下げられていない印象を受けたんです。 「圧倒的に新しい」というコピーに惹かれたのですが、実際には既に多くの作品で扱われているようなテーマの枠を、そこまで大きく出ていないような気がします。文章自体は丁寧で読みやすいので、その点は◎です。 短編集や軽めのノベルに慣れた身としては、もう少し心がえぐられるような衝撃が欲しかった。悪くはない作品ですが、わざわざ選んでまで読む必要があったかな…という感じです。