乱読家の本棚
盤上のオリオン(9)

盤上のオリオン(9)

新川 直司 講談社 2026年3月17日

感想

『四月は君の嘘』の新川直司先生の新作ということで、期待して手に取りました。将棋×青春ラブストーリーというコンセプトは本当に素敵だし、第1巻から夕飛と月の関係性には引き込まれていたんです。 でも9巻まで来て、ちょっと物語の展開に違和感を感じ始めてしまいました。月が棋士を目指さないというキャラ設定は魅力的なのに、その葛藤や心情の描写がもう少し丁寧だと良かったなって思います。バトル展開は面白いんですけど、キャラクターの内面がちょっと置き去りにされているような…? あと、細かいんですが、セリフの応酬は好きなのに、二人の関係が進展していく過程がもどかしく感じてしまいました。恋愛要素とシビアな将棋の世界のバランスが、この巻ではちょっと上手くいっていないのかも。 『四月は君の嘘』ほどの完成度を期待していただけに、この9巻はうーん…という感じです。次巻に期待したいところですが、慎重派の私としては続きを買うか迷い中です。