はるとの本棚
君とワンダーランド 1

君とワンダーランド 1

渡辺カナ / 渡辺 カナ 集英社 2017年9月25日

感想

マンガの新しい見方を与えてくれた作品だ。正直、最初はストーリーの設定が奇想天外すぎて戸惑った。人間の声が聞こえなくなる代わりに動物の声が聞こえるようになるという設定は、慎重派の自分としては「こんな都合のいい展開あるのか」と疑問を持ちながら手に取った。 だが読み進めるうちに、その違和感がむしろ作品の魅力だと気づかされた。主人公・のばらのキャラクターが丁寧に描かれており、彼女がこの能力にどう向き合い、周囲との関係を築いていくのかが自然に流れている。手話コミュニケーションのディテールも好印象。 現れた謎の男子との関係がどう展開するのか、期待値と不安のバランスが絶妙。第1巻という段階で、物語の深さを感じさせつつも、読者の疑問に丁寧に向き合う姿勢が伝わってくる。マンガという表現形式が、複雑な感情や世界観を効果的に伝えていることに改めて感心した。続きが気になる良質な一冊。

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