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胚培養士(はいばいようし)ミズイロ(10)

胚培養士(はいばいようし)ミズイロ(10)

おかざき 真里 小学館 2026年3月30日

感想

医療マンガとしてのクオリティの高さに驚きました。正直、不妊治療という難しいテーマを扱った作品に対して、ある程度の予備知識が必要なのではないかと懸念していたのですが、全く杞憂でした。 このシリーズの強みは、単なる医学知識の羅列ではなく、登場人物たちが直面する人生の選択という普遍的な葛藤を丁寧に描写している点です。妊娠を望む気持ちと、パートナーの健康を優先する葛藤——こうした現実的で困難な決断の場面に、読み手として自然と引き込まれてしまいます。 エンジニアとして、複雑な医療現場の構造や胚培養士という職業の実際の業務フローが、きちんと取材に基づいて描かれている印象を受けました。細部への丁寧さが感じられます。 また、キャラクターたちが医療者として患者とどう向き合うのかという職業倫理の部分まで描き込まれており、医療現場に携わる人々への新しい視点をもらった気がします。エンタメとしての面白さと情報性のバランスが秀逸で、続巻を読むのが楽しみです。

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