てつの本棚
裸でも生きる 〜25歳女性起業家の号泣戦記〜

裸でも生きる 〜25歳女性起業家の号泣戦記〜

山口 絵理子 講談社 2007年9月1日

感想

生徒たちの進路指導をしていると、つい「安定した道を選びなさい」と言ってしまう自分がいる。だからこそ、この本は刺激的だった。 山口絵理子さんの起業ストーリーは、いわゆる成功談とは違う。イジメを受け、非行に走り、居場所を探し続けた青春時代。そこから柔道部に入り、3ヶ月で難関大学に合格するという無茶なチャレンジ。その後、バングラデシュでの起業と、失敗と挫折の連続だ。 読んでいて思うのは、この人の強さは「きれいごと」ではないということ。腐敗した現地での人間関係、資金難、裏切られた経験。そうした現実に向き合いながら、なぜか前に進む。その過程で見える「本当の現場の価値」の話が、教育現場にいる私には特に響いた。 生徒たちにも読ませたいと思う。安定だけが人生じゃないこと、失敗することの大事さ、そして「意味のある挑戦」がどんなものかを知るいい教材になるはずだ。仕事の合間に一気読みできる点も、気軽に楽しむ私のスタイルに合っていた。