文子の本棚
普天を我が手に 第三部

普天を我が手に 第三部

奥田 英朗 講談社 2025年12月17日

感想

昭和という時代を四人の主人公たちの人生を通して描くこの作品、第三部まで読み続けてきた甲斐がありました。戦後日本の激動の中を、司法、実業、報道、娯楽という異なる道を歩んだ彼らが、どのようにして時代と向き合っていくのか。その様子が本当に生き生きと伝わってくるんです。 特に、正義感に燃えて汚職や公害に立ち向かう検事の姿勢には、つい応援したくなってしまいました。パート仕事の合間に読んでいると、彼らの真摯な生き方が心に沁みてきます。 この最終部では各人物の人生が大きく動く場面が続き、ついつい夜更かししてしまいました。昭和という時代が本当に何だったのか、その答えがこの巻でようやく見えてくるような感じです。長編を読み続ける楽しさをあらためて感じさせてくれる作品。ぜひ最初から読んでみることをお勧めします。

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