静かな読書の本棚
感想

この本は、なかなか骨太な人間論だ。著者が512日間の獄中生活で辿り着いたという視点だけに、説得力がある。 自営業をやってると、世の中の理不尽さは身にしみてわかる。正直にやってりゃいいはずなのに、そうとは限らない現実。この本は、そうした違和感に正面から向き合っている。人間の本質が「基本的に悪」という前提は、一見暗いようだが、読み進めると案外スッキリする。なぜなら、そう理解すれば、余計なストレスを背負わずに済むからだ。 何千冊の書物を通じて到達した結論だというのも興味深い。知識と経験が合致した形での主張なので、説得力がある。正義感を振りかざして疲弊するのではなく、人間の本性を知った上で、自分なりの満足のゆく人生を模索する—その発想は、人生経験を積んだ者には共感できる考え方だ。新書というコンパクトな形式も、気軽に読めていい。少し毒気を持った人間論を求めてる人なら、一読の価値ある一冊だろう。

ブクログからブクマへ
かんたん引っ越し

読書記録や感想をそのまま移行。
数分の準備で、ブクログの本棚をブクマへ。

詳しく見る
ブクログからブクマへの引っ越しイメージ