深い河 新装版

深い河 新装版

遠藤 周作

出版社:講談社 出版年月日:2021/05/14

講談社 | 2021/05/14

4.00
本棚登録:4人

みんなの感想

感想

以前から遠藤周作の作品をいくつか読んでいたので、この新装版が出たときは迷わず手に取りました。インドへ旅立つ複数の登場人物たちが、それぞれの喪失感や苦悩を抱えながら、ガンジス河との出会いの中で何かを見つけていく。その過程が実に丁寧に描かれています。 自営業をしていると、人生経験を積む中で様々な葛藤や後悔と向き合うことになります。この小説を読んでいると、そうした人間の内面的な問題に対して、宗教や死生観がどのような役割を果たし得るのかが、押し付けがましくなく自然に伝わってくるんですね。 特に印象的だったのは、登場人物たちが異なる信仰を持ちながらも、母なる河の前では同じように人間らしく存在しているという視点です。生と死、善と悪の二項対立ではなく、それらが共存する混沌とした世界をあるがままに受け止める。そういう視点を持つことの大切さを改めて感じさせられました。 気軽に読める文章でありながら、何度も読み返したくなる深さがある。そういう本こそが本当に良い小説なんだと思います。

感想

最近SNSで話題になっていたので、この新装版を手に取ってみました。遠藤周作の『深い河』、確かに多くの人が「人生観が変わる」って言ってるんですよね。 読んでみると、インドへの旅に出た複数の登場人物たちが、それぞれの喪失感や葛藤を抱えながら進んでいく構成。ガンジスが全てを包み込むという表現は詩的で素敵だなって感じました。死生観や宗教観について、深く問いかけてくる内容です。 ただ、正直に言うと、私にとっては期待値が高すぎたのかもしれません。重いテーマを扱っているだけあって、読み進めるのに心の準備が必要だし、各キャラクターの背景が複雑に絡み合うから、集中力がないと置いてきぼりを食らう感じがしました。専門学校の課題に追われているときは特に。 もちろん、良い作品だと思います。ただ私には「全員が感動する傑作」というイメージと、実際の読み心地のギャップがあったかな。もっと心に余裕があるときに、ゆっくり再読したら違う見え方ができるかもしれません。

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