莉子_booksの本棚
感想

話題の古典作品ということで、ずっと気になっていた『雪国』をようやく読みました。正直なところ、こんなに深い作品だとは予想していませんでした。 川端康成の描く世界観がこんなに切実だったんて。雪国の温泉場という限定的な舞台で展開する、男女の関係性の複雑さと微妙さに、何度も立ち止まりながら読み進めました。島村という男性像の「無為の孤独」という概念が、非常に興味深く、それでいて苦しい。一方、駒子という女性の純情と葛藤の描かれ方も秀逸です。 文庫版のてぬぐい柄のカバーも素敵で、持っているだけで特別な気分になります。解説もしっかりしているので、作品の背景を理解しながら読むことができました。公務員という日々ルーティンの多い生活をしているからこそ、人生の悲哀や人間関係の本質について考えさせられる時間の大切さを感じます。もう一度読み返したくなる、そんな傑作です。

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