ひろの本棚
十字架のろくにん(24)

十字架のろくにん(24)

中武 士竜 講談社 2026年3月9日

感想

最終巻ということで、かなり期待値も高めて読み始めたんですが、その期待を裏切らない完成度でした。 ここまで24巻にわたって積み重ねられた伏線や、登場人物たちの心情の揺らぎが、最後の章できちんと収束していく過程は見事の一言。復讐という重いテーマを扱いながらも、単なる勧善懲悪では終わらないところが、この作品の奥深さだと感じます。 新社会人として、実は人間関係で悩むことが増えた時期だったので、登場人物たちが抱える葛藤や復讐心がどこから来るのかという点に、想像以上に心を掴まれました。ただし、内容が相当ダークな分、気軽に他の人に勧めるのは躊躇ってしまいます(苦笑)。 中武士竜の画力も最終巻ということで全力投球という感じで、特に緊迫した場面での背景や表情描写は圧巻です。漫画としての完成度は本当に高い。 心理的には疲れる部分もありますが、それこそがこの作品の本質なんだと思います。長編を読破した達成感と、その先の苦さを同時に味わえる、良い読書体験になりました。

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