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ルーズヴェルト・ゲーム

ルーズヴェルト・ゲーム

池井戸 潤 講談社 2014年3月14日

感想

企業再生と野球部というテーマは、確かに興味深い。構成も章立てがしっかりしており、一見すると手堅い作品に思える。ただ、実際に読み進めてみると、その期待と現実のギャップに少々失望させられた。 最大の問題は、登場人物たちの心理描写が表面的に感じられることだ。社長、監督、選手たちが直面する葛藤や決断の場面で、もっと深い内省があってしかるべきなのに、物語が急ぎ足で進んでしまう。ドラマ原作という背景が影響しているのか、紙幅の制約を感じさせる。 また、企業経営の現実と野球の熱血ドラマをバランスよく描こうとした試みは評価できるものの、どちらも中途半端な仕上がりになってしまっているように映る。ビジネス小説としての説得力、人間ドラマとしての感動力、いずれもがもう一段階の深さを求めていた。 娯楽作品として軽く楽しむ分には悪くないのだが、良質な人文・思想書に慣れた目には、やや物足りなさが残る一冊である。

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