はるとの本棚
航空無線ハンドブック2026

航空無線ハンドブック2026

イカロス出版 2026年2月12日

感想

航空管制の最新動向を追うという着眼点は悪くないのだが、正直なところこの本には物足りなさを感じずにはいられなかった。 確かに、近年の空域再編やそれに伴う航空無線の変化を実際の交信内容で解説しようとする試みは評価できる。しかし、深掘りという触れ込みの割に、各トピックが表面的な説明に留まっているのが残念だ。フリーランスとして様々な分野の専門書に触れてきた身からすると、技術的な背景や歴史的文脈がもっと丁寧に説明されていてもいい。 「エアバンド基本講座」についても、初心者向けとしては機械的で、学習教材としての工夫が不足しているように感じた。用語の羅列に終始していて、なぜそうした用語が必要なのか、実務的にどう機能するのかといった説明が希薄である。 航空管制という興味深い題材を扱っているだけに、もっと構成を工夫し、読者の理解度に応じた段階的な解説があれば、良質な専門書になり得た。現状では、かなり関心の高い限定的な層向けの過度に細分化された本という印象を拭えない。

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