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ザ・ファブル The third secret (4)

ザ・ファブル The third secret (4)

南 勝久 講談社 2026年4月6日

感想

『ザ・ファブル』シリーズの第4巻だが、ここにきて物語の構成にやや疲労感を感じずにはいられない。 確かにこれまでのシリーズは、主人公の二面性と周囲の人間関係の構築という緊張感のある関係性が魅力だった。しかし本巻では、その構造が固定化してしまったように見える。クロとミサキの関係性、事件解決のプロセス—いずれもお約束として機能してしまい、新鮮さが失われている。 特に気になるのは、キャラクターの心理掘り下げの深さが浅くなった印象だ。ミサキが抱える苦悩についても、その描写が表面的で、読者との感情的な距離が縮まらない。かつて人文的な深みを持つエンタメ作品として評価していたのだが、今作はその水準を下回っているように感じる。 アクション場面の迫力は相変わらずだが、それだけでは支えきれない。シリーズの継続に際して、新たなテーマないし人物設定の導入など、構造的なリセットが必要ではないだろうか。長期連載の陥穽から脱却できるか、注視したいところだ。

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