異世界大家さんの下宿屋事情

異世界大家さんの下宿屋事情

六つ花えいこ

出版社:アルファポリス 出版年月日:2019/02/01

アルファポリス | 2019/02/01

3.67
本棚登録:4人

みんなの感想

感想

正直なところ、ライトノベルはあまり手に取らないジャンルなのだが、この作品は思いのほか好ましい読み物だった。異世界転生という使い古されたプロットながら、焦点が冒険譚ではなく「下宿屋経営」という地味だが実在的なテーマに置かれているところが秀逸だ。 主人公トゥトゥが前世の記憶を活かして料理や経営に取り組む様は、ビジネス書的な実用性さえ感じさせる。単なる魔法や剣戟ではなく、人間関係を丁寧に構築していく過程が心地よい。人魚やハービー、吸血鬼といった変わり種の住人たちも、奇抜なだけでなく一人ひとりに深みがあり、彼らとの交流を通じた成長が自然に描かれている。 自営業を営む身として、経営センスや人心掌握の工夫といった部分に共感する場面も多い。派手さは控えめだが、スローライフの中に人情が息づく構成は、人生経験を積んだ読者にも十分以上の充足感を与える。文庫の書き下ろし番外編も含めたボリュームも相応に満足できた。若い読者だけでなく、大人が読んでも味わい深い一冊である。

感想

異世界転生モノで、料理や下宿屋という日常的なテーマを扱っているということで、レビューをかなり参考にしてから手に取った作品です。 読んでみた感想としては、正直なところ「あ、こういう話か」という感じでした。異世界ファンタジーの枠組みは活かされていますが、展開としてはわりと予測の範囲内に収まっているというか。主人公のトゥトゥが前世の記憶で料理スキルを発揮して、変わった住人たちとほのぼの生活を送る。そういうスローライフ系のお話です。 設定自体は悪くないんです。人魚姫に吸血鬼といったキャラクターも個性的。ただ、各キャラとの関わり方が浅めというか、もう少し掘り下げられるんじゃないかなと感じてしまいました。エピソードごとにちょっとずつ成長していく感じなんですが、全体的には緩いというか、波が少ない印象です。 文庫の書き下ろし番外編があるというのは良いポイント。ただ、メインの本編としては「まあ楽しめる程度」という感じで、特に心に引っかかるシーンがあったわけではありません。息抜きに読むには十分ですが、積極的に人に勧めるほどではないかな、という評価です。

感想

異世界ものなのにめっちゃ落ち着いてて好きですね。転生したのに王都で下宿屋の大家さんになるって設定がユニークだし、何より住人のキャラが濃い。人魚姫に吸血鬼って、普通なら派手になりそうなのに、この作品は人情味あふれる日常を丁寧に描いてるのが素敵です。 前世の記憶を活かした料理で胃袋をつかむって展開も、最近のなろう系でよくあるけど、ここではあくまでサブ的な要素で、メインは下宿屋の運営と住人との関係構築。そういうスローライフ感が心地いい。キャラクターたちもみんな好感度高くて、読んでて疲れません。 文庫の書き下ろし番外編も嬉しいポイント。追加エピソードがあるだけで得した気分になりますよね。全体的に「ほっこり」という言葉がぴったり当てはまる一冊。異世界ファンタジーだけど、現実逃避というより優しい世界観に浸りたいときにおすすめです。最近話題になってるのも納得。

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