最後の命

最後の命

中村 文則

出版社:講談社 出版年月日:2010/07/15

講談社 | 2010/07/15

4.50
本棚登録:3人

みんなの感想

感想

話題になっていたので手に取ってみたのですが、これは本当に面白い。幼馴染みとの関係を軸に、過去の秘密と現在の事件が絡み合うストーリーの作り込みが見事です。 小学2年生の秘密基地から始まる二人の歴史が、やがて予想外の展開へと導かれていく。その流れの自然さに、ついつい徹夜してしまいました。自営業で毎日忙しいはずなのに、気づいたら一気読みしていましたね。 何より興味深いのは、登場人物たちの心理描写。事件に巻き込まれていく主人公の不安感や、二人の複雑な感情が丁寧に描かれていて、単なるミステリーではなく、人間関係のドラマとしても秀逸です。文庫本で手軽に読めるのも良い。 最後の方は予想を裏切られっぱなしでした。ラストまで引っ張られてしまう構成力は本当に上手い。この著者は今後も注目の価値がありますね。自分より少し若い世代の作家ですが、その感覚は新鮮で刺激になります。話題作として読む価値は十分にあります。

感想

子どもたちが学校に行った後の午後、一気読みしてしまいました。 幼馴染みとの再会から始まる、謎めいたストーリー。秘密基地での「世界が終わる」という合い言葉が何度も頭をよぎって、その意味が徐々に明かされていく過程がたまりません。登場人物たちの過去と現在がじっくり交差していく構成が見事で、普通の主婦生活の中でも忘れられない世界に引き込まれました。 主人公が突然の殺人容疑で疑われるという展開も、ページをめくる手が止まりません。冴木という人物がどうして指名手配中なのか、そして彼が本当は何を求めていたのか——その謎解きがとても丁寧に描かれています。重い事件ものですが、重苦しさよりも、ずっと気になってしまう引力がある感じ。 文庫版で気軽に読める長さなのも良いですね。久しぶりに一晩で寝不足になってしまいました。小説としての完成度が高く、心に残る作品です。

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