最後の命

最後の命

中村 文則

出版社:講談社 出版年月日:2010/07/15

講談社 | 2010/07/15

4.33
本棚登録:4人

みんなの感想

感想

話題になっていたので手に取ってみたのですが、これは本当に面白い。幼馴染みとの関係を軸に、過去の秘密と現在の事件が絡み合うストーリーの作り込みが見事です。 小学2年生の秘密基地から始まる二人の歴史が、やがて予想外の展開へと導かれていく。その流れの自然さに、ついつい徹夜してしまいました。自営業で毎日忙しいはずなのに、気づいたら一気読みしていましたね。 何より興味深いのは、登場人物たちの心理描写。事件に巻き込まれていく主人公の不安感や、二人の複雑な感情が丁寧に描かれていて、単なるミステリーではなく、人間関係のドラマとしても秀逸です。文庫本で手軽に読めるのも良い。 最後の方は予想を裏切られっぱなしでした。ラストまで引っ張られてしまう構成力は本当に上手い。この著者は今後も注目の価値がありますね。自分より少し若い世代の作家ですが、その感覚は新鮮で刺激になります。話題作として読む価値は十分にあります。

感想

話題になっていたので気になって手に取りました。幼馴染みとの再会がまさかの殺人事件に結びつくという、このストーリー設定だけで一気に引き込まれてしまいました。 小学生の頃の秘密基地という懐かしく甘酸っぱいモチーフから始まるのに、それが暗い影を落とし続けているというコントラストが素敵です。物語が進むにつれて、あの日何が起こったのか、そして現在の事件との繋がりが少しずつ明かされていく構成は本当に上手だと思いました。 主人公が疑われる立場に置かれながらも、真犯人を追い求めるプロセスが緊張感を保ったまま進んでいきます。意外な展開も用意されていて、「そうきたか」と何度も驚かされました。講談社文庫ということで手軽に読めるのも魅力。 ただ、登場人物たちの心理描写がもう少し深かったら、更に引き込まれただろうなという気はします。それでもこのボリュームでこれだけの面白さを詰め込んでいるのは、さすが話題作だなと納得できる一冊でした。

感想

子どもたちが学校に行った後の午後、一気読みしてしまいました。 幼馴染みとの再会から始まる、謎めいたストーリー。秘密基地での「世界が終わる」という合い言葉が何度も頭をよぎって、その意味が徐々に明かされていく過程がたまりません。登場人物たちの過去と現在がじっくり交差していく構成が見事で、普通の主婦生活の中でも忘れられない世界に引き込まれました。 主人公が突然の殺人容疑で疑われるという展開も、ページをめくる手が止まりません。冴木という人物がどうして指名手配中なのか、そして彼が本当は何を求めていたのか——その謎解きがとても丁寧に描かれています。重い事件ものですが、重苦しさよりも、ずっと気になってしまう引力がある感じ。 文庫版で気軽に読める長さなのも良いですね。久しぶりに一晩で寝不足になってしまいました。小説としての完成度が高く、心に残る作品です。

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