阿部の本棚
感想

SNSで言葉の扱い方について考える機会が増えた時期だったので、手に取ってみました。歌人という視点から現代の言葉遣いを考察する内容で、期待値はそこそこ高かったのですが、実際に読んでみると、個人の経験談に頼りすぎている印象を受けました。 恋愛やドラマ、歌会といった具体例は分かりやすいのですが、それぞれのシーンでの考察が浅く感じられます。特にAIと言葉について触れられているのは現代的で良いのに、掘り下げが物足りない。もっと論理的な構築があれば、新書としての説得力が増したはずです。 ただし、日本語の足腰を鍛えることの重要性という主張自体は、新社会人として仕事で言葉を使う身として頷ける部分もあります。短くまとまっているので読みやすく、通勤時間に読むのには適しています。 特に目新しい知見があるわけではありませんが、言葉について改めて考え直すきっかけにはなりました。良くも悪くも「新書らしい新書」という感じで、及第点といったところです。

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