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あの子のかわり

あの子のかわり

紗倉 まな 河出書房新社 2026年2月12日

感想

親友が妊娠したときの、ちょっと複雑な感情を言語化できたことに感動しました。この作品は、そういう微妙な心境を丁寧に描いてくれるんです。 主人公の由良は、独身で子どもがいない人生を選んだ人。そこに親友の妊娠という出来事が起きて……という設定だけ見ると、何か説教的な話になるのかと思いきや、全然違う。むしろ、人生の選択肢って複数あって、どの道を歩んでも、その先には葛藤とか喜びとか、複雑な感情が待ってるんだなって痛感させられます。 紗倉まなの筆致が本当に素敵で、日常のつまらなさや退屈さの中にも、ちゃんと人間らしい温かみがあるんですよ。読みやすいのに、後からじわじわ心に残る感じ。大学の講義の合間に読んでも、本気で考えさせられます。 狂気と正気が混在するような世界観、って帯に書いてありますが、本当にそう。でも不気味なんじゃなくて、なんだか優しい。気軽に読めるようで、実は深い。そういう作品が好きな人に、特におすすめです。

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