静かな読書の本棚
成瀬は信じた道をいく

成瀬は信じた道をいく

宮島 未奈 新潮社 2026年6月24日

感想

本屋大賞受賞作の続編とあって、どうしても期待値が高くなってしまうものですが、この作品はそれを見事に上回ってくれました。前作『成瀬は天下を取りにいく』で描かれた、あの魅力的な主人公・成瀬あかりが失踪するという設定だけで、もう心をつかまれてしまいます。 自営業をやっていると、人間関係や人生観について考える機会が多いのですが、この作品はそうした深い思考をさせてくれる。幼馴染の島崎視点で物語が展開していくのですが、その距離感がいい。完全に成瀬を理解しているわけではない、でも信頼している。そういう関係性が丁寧に描かれていて、読んでいて心温まる場面が随所にありました。 文庫版だから気軽に読めるのも魅力。移動中や休憩時間にちょうどいい。人生経験を積んだ大人だからこそ響く、成瀬の選択と覚悟。もう一度、あかりに会えたことが本当に嬉しかった。続きがあるなら、また追いかけたいと思う一冊です。

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