石井の本棚
北の国から 後編

北の国から 後編

倉本聰 理論社 1981年1月1日

感想

仕事でロジカルに物事を考える癖がついていると、物語の中で純が自然と向き合う過程がとても新鮮に映りました。都会から北海道の原野へ移り住むという劇的な環境変化を通じて、人間がいかに自然と関係を結び、そこから何を学ぶのか。それが派手な演出なしに丁寧に描かれていて、むしろその地道さが良かったです。 エンジニアとしてのキャリアを積んでいると、効率や最適化ばかり考えてしまうのですが、この作品には計算できない部分の大切さが溢れています。妹の螢との関係性も含めて、人間の成長ってこういう「余白」の中にあるんだなと改めて感じさせられました。 ただ、個人的には後編という構成がやや制約になっていたのか、より深掘りしてほしかった部分もあります。それでも、現代を生きる大人が読んでも十分に問い直されるものがある。人文的な問いと物語性のバランスが見事で、やはり評価の高い作品というのは理由があるんだと納得できました。

ブクログからブクマへ
かんたん引っ越し

読書記録や感想をそのまま移行。
数分の準備で、ブクログの本棚をブクマへ。

詳しく見る
ブクログからブクマへの引っ越しイメージ