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日本人が知らないアメリカ 福音派、AI、ジャズ、テック右派、そして選挙

日本人が知らないアメリカ 福音派、AI、ジャズ、テック右派、そして選挙

加藤 喜之 / 竹下 隆一郎 文藝春秋 2026年10月16日

感想

アメリカ理解の欠落部分を埋める良書に出会った。これまで私たちが目にするのは、シリコンバレーの革新企業やハリウッド映画、あるいはニューヨークの金融街といった華やかな側面ばかり。だが現実のアメリカはそこだけではない。本書は福音派というキリスト教ナショナリズム、テック右派の台頭、深刻な政治分断といった「見えにくい部分」を丁寧に解剖している。 YouTubeの人気番組『BACKSTAGE AMERICA』を書籍化した作品らしく、重厚な学術書というより、複雑な事象をわかりやすく説明するジャーナリスティックなアプローチが心地よい。トランプ現象やZ世代の政治的傾斜、SNS時代の分断メカニズムなど、日本のニュースではつながりが見えない要素が関連付けられていく面白さがある。 ただし新書という制約もあり、掘り下げとしてはやや物足りない部分も感じる。しかし、現代アメリカの本質的な課題を俯瞰するには十分な内容だ。世界的な影響力を持つ超大国の内実を知ることは、今を生きる者の責務といえよう。アメリカ関心層には必読の一冊である。

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