少女
双葉社 | 2012/02/01
みんなの感想
「死」という重いテーマが、こんなにも引き込まれる物語になるんだと驚きました。高校2年生の女の子たちの心の揺らぎが、これほど繊細に、それでいてページをめくる手が止められないほど魅力的に描かれているなんて。 少女たちが何を求めているのか、その根底にある不安や葛藤が少しずつ明かされていく過程が本当に秀逸です。表面的には奇妙な行動に見えるけど、読み進めるうちに彼女たちの心情がじわじわと伝わってくるんですよ。親友の自殺という衝撃から始まる二人の物語は、単なる暗い話ではなく、人生について考えさせられるような深さがあります。 子育ても一区切りついた時間ができて、こういった考えさせられる長編に向き合う余裕が出てきたんだと思います。ページ数もそこそこあるので、読み応えたっぷり。ミステリーとしての構成も見事で、最後には「ああ、そういうことか」と納得できる満足感がありました。同年代の親として、今の思春期の子どもたちの複雑な心情を少しでも理解できたような気がします。気軽に読める一冊としておすすめです。
文庫本コーナーで目に留まったので、軽い気持ちで読んでみました。高校生の少女たちが死について深く考えるという、なかなか重いテーマの作品ですね。 正直なところ、最後まで読み切るのに少し疲れてしまいました。少女たちの心理描写は緻密なのですが、全体的に暗くて沈んだ雰囲気が続くので、気楽に楽しむというわけにはいきません。ストーリー自体は興味深いのですが、75にもなると、こういった若い世代の絶望的な思考をずっと追い続けるのは、正直しんどいなと感じてしまいました。 ミステリーとしての仕掛けもあるようですが、そこまで到達する前に心が疲れてしまう。もう少し光の部分、希望のようなものが欲しかったですね。文学的な価値は理解できるのですが、気軽に読書を楽しみたい身としては、もう少し心に優しい作品の方が私向きかな、と思います。
ミステリーっていうから期待してたんですけど、読み終わってみるとうーん…という感じです。死に対する向き合い方が、高校生とは思えないくらいシリアスなテーマとして描かれてるのは興味深いんですけど、その深さが物語全体に活きてないような気がして。 ふたりの少女がそれぞれの理由で死を求めていく過程は緊張感があります。でも物語が進むにつれて、なんか散漫な印象になっちゃって。ミステリーとしての仕掛けも予想の範囲内というか、ラストの衝撃度が弱いというか。もっと心をつかまれるような展開を期待してました。 それでも、自殺願望や死への執着といった重い感情を丁寧に描こうとしている姿勢は伝わってきます。文章も読みやすいので、気楽に読み進められるのは良かった。ミステリー好きな友人には「まあ読んで損はないけど」くらいの勢いで勧めるレベルですね。何か心に残る一冊ではなく、それなりに楽しめた一冊、という感じです。