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カラー版 名画でわかるヨーロッパの24時間(1098)

カラー版 名画でわかるヨーロッパの24時間(1098)

ヤスダコーシキ / 田中 久美子 平凡社 2026年1月19日

感想

名画を通じてヨーロッパの日常文化を掘り下げるという企画は興味深い。SNSで話題の著者が贈る一冊だというので期待して開いてみたが、正直なところ、玉石混交といった印象を拭えない。 朝・昼・夜という構成で50のテーマを扱っており、アンジェラスやアフタヌーンティー、アブサンといった具体例は確かに目を引く。名画とそれに描かれた生活習慣や文化的背景を結びつける手法自体は新鮮で、ビジュアル面での工夫も見られる。 ただし、各テーマの掘り下げが浅い。新書というフォーマットの制約があるにせよ、もっと突っ込んだ歴史背景や文化的な考察があってもよかった。面白い逸話でサクサク進むため読みやすさはあるが、読み終わった後に何が残るかというと、やや物足りなさが残る。教養書というより、カジュアルなトリビア集に近い仕上がりだ。 思想書や人文系を常読する身としては、もう一段階の深さを求めたくなる。週末のカフェでのんびり楽しむにはいい本だが、真摯に学びたい読者には少々物足りないだろう。

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