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現代語訳 法華経

現代語訳 法華経

創価学会教学部 聖教新聞社 2025年11月20日

感想

古典仏教経典の現代化という難しい課題に、ここまで真摯に取り組んだ翻訳書はかつてないのではないか。本書を手にして、そう強く感じた。 法華経は仏教思想の中でも特に深邃で、素人が手にすると往々にして挫折する。その点、本書は平易な現代語で丁寧に訳されており、初学者でも無理なく読み進めることができる。漢文の文語的表現が现代日本語に見事に置き換わっているのだ。 評価すべきは翻訳の完成度だけではない。サンスクリット原文や近年の学問的成果を参照した学的誠実性も光っている。単なる通俗化ではなく、学問的厳密性と読みやすさのバランスを取ろうとする努力が随所に見られる。巻末の索引や注釈も充実しており、深く学びたい読者の期待にも応えている。 人文書を多く読んできた身として言えるが、古典を現代に開くという営為は本来、こうであるべき。思想の本質を失わぬまま、新しい世代に手渡していく。その誠摯な姿勢が感じられる一冊である。

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