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建物はどのように働いているか

建物はどのように働いているか

エドワード・アレン / 安藤正雄 鹿島出版会 1982年8月1日

感想

建築物の機能性について、これほど明快に説明した本に出会ったのは久しぶりだ。私たちが毎日接している建物が、実は精密に計算された様々なシステムで動いているということを、改めて認識させられた。 特に印象的だったのは、構造体から設備、環境制御に至るまで、建物の各要素がいかに相互に関連し、全体として機能しているかという視点の提示だ。単なる技術解説に終わらず、設計思想の背景にある考え方まで丁寧に掘り下げている点が秀逸である。 フリーランスとして様々なプロジェクトに携わる中で、建築的知見の必要性を感じることが増えていた。本書はその隙間を見事に埋めてくれた。専門用語も適切に解説され、予備知識がなくても理解しやすいのが利点だ。 ただ、より深い応用例や最新の建築技術への言及があれば、さらに完成度が高まっただろう。とはいえ、総合的には知的好奇心を満たしてくれる良書である。建築への入門書として、あるいは基礎の再確認として、広くお勧めできる一冊だ。

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