りょうの本棚
情報の呼吸法

情報の呼吸法

津田大介 朝日出版社 2012年1月1日

感想

ソーシャルメディア時代の情報戦略について、実践的な視点から学べるかと期待して手にとった一冊だ。津田大介氏の著作ということで、メディア・アクティビストとしての知見がどう展開されているのか興味深かった。 ツイッターの活用法から情報の取捨選別、さらにはアイデア創出の手法まで、現代の情報社会を生き抜くための基本的なテクニックが網羅されている。自営業として常に情報のキャッチアップが必要な立場からすると、フォロワーとの関係構築や信憑性の見極め方といった部分には実用的価値がある。 ただ、既にこの分野について一定の知識を持つ読者にとっては、やや表面的に映る感が否めない。コンパクトなブックシリーズという形式の制約もあるのだろうが、個々のテーマについてもっと掘り下げた分析があれば、より説得力を持ったと思う。新書としての完成度は平均的で、目新しい視点や深い洞察を求める読者には物足りなさが残る。情報時代の初心者向けとしては悪くない入門書だが、専門的な知見を期待すると肩透かしを食らうだろう。