ひなたの本棚
日本経済はなぜ沈下したのか

日本経済はなぜ沈下したのか

伊藤修 朝日新聞出版 2026年8月12日

感想

日本経済が世界2位から39位に転落したという衝撃的なテーゼに惹かれて手に取りました。バブル崩壊以降の失われた30年について、これまでなんとなく感じていた疑問に、ようやく体系的な説明がもらえるかもと期待していたのです。 実際に読んでみると、金融政策から社会保障、新自由主義の影響まで、多角的な視点から日本経済の停滞原因を分析している点は評価できます。新書という限られたページ数の中で、よくここまで網羅したなという印象です。 ただ、正直なところ少し消化不良な部分も感じました。各分野の具体策が提示されているとはいえ、深掘りが足りないというか、「なるほど、そういう見方もあるのか」という程度で終わってしまう感じ。もっと掘り下げた議論が欲しかったというのが本音です。 仕事で経済ニュースに目を通す身としては、教養を深めるには丁度いいレベルかもしれません。ただ、経済に詳しい人には物足りなく、初心者には少し難しいかな、という中途半端な立ち位置の本だと思いました。会社の休み時間に読むにはいいですが、特に強く推しはしない一冊です。

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