洋子の本棚
感想

さとうみつろう作品は前作の『神さまとのおしゃべり』を読んで以来、ファンになっていたので、AIとの対話という新しい試みに興味をひかれて手にしました。 スマートスピーカーに宿った0Reiとの会話を通じて、幸福や人間関係、心の本質について考えさせられる作品です。神さまや悪魔との対話シリーズと同じく、日常的な疑問から始まる問いかけが、やがて人生観を揺さぶるような深い示唆へ導かれていくのが魅力的。AIという視点から人間を見つめ直すという設定も、現代的でありながら普遍的なテーマに迫っています。 主婦として家事の合間に読んでいても、気軽なエンタメ小説として楽しみながら、同時に人生について真摯に考える時間をくれる—そんなバランスの良さが素晴らしい。完璧な説教的な重さではなく、あくまで「おしゃべり」という形式だからこそ、読み手に押し付けがましくならず、自然と心に届く言葉たちが詰まっています。文庫版で手に取りやすい点も評価できます。

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