洋子の本棚
感想

京都が舞台ということで、古都の風情を味わいながら読みたいと手にした一冊です。 先輩が黒髪の乙女を追い求める設定は恋愛小説の定型ですが、本作はそこに奇想天外な出来事を織り交ぜて、独特のテンポ感を作り出しています。京都の街を舞台にした偶然と運命の連鎖は、確かに魅力的です。ただ、読み進めていくうちに、その奇抜さが少し過剰に感じられてしまいました。 トンチの効いた会話や予想外の展開は楽しいのですが、二人の関係性の深まりや心理描写がやや表面的に見えてしまい、恋愛小説としての感動が今ひとつ伝わってこなかった印象です。本屋大賞で高く評価された理由も理解できますが、個人的には、もう少し登場人物たちの内面に寄り添える物語だったら、より心に残ったかもしれません。 エンタメ性に振った作風であることは間違いなく、軽やかな読み心地を求める方には良い選択肢になるでしょう。私としては、無難に楽しめた、といった感じです。

ブクログからブクマへ
かんたん引っ越し

読書記録や感想をそのまま移行。
数分の準備で、ブクログの本棚をブクマへ。

詳しく見る
ブクログからブクマへの引っ越しイメージ