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目をさませトラゴロウ

目をさませトラゴロウ

小沢正 / 井上洋介 理論社 1979年10月1日

感想

子どもの教育について考える機会が増えた今、この作品に手を取ったのは自然な流れだった。題名だけでは内容が想像しづらかったが、実際に読み進めると、現代社会で見落とされやすい重要なテーマが浮かび上がってくる。 著者の視点は実に冷徹で、かつ温かい。子どもたちが直面する現実的な問題に目を向けながらも、決して説教臭くならない筆致は秀逸だ。管理職として部下や後進を指導する立場にある身としても、この本が問いかける「目を覚ます」ことの本質は深く響いた。 新書というコンパクトなフォーマットながら、内容の濃さは決して劣らない。社会構造の課題から個人の行動まで、複数のレベルでの考察がバランスよく配置されている。もっとも、やや観念的になるパートもあり、もう少し具体例が増えれば、さらに説得力が増したように感じる。 ただし、この種の問題提起の書としては十分な達成度だと評価したい。周囲にも勧める価値のある一冊である。