石井の本棚
To LOVEるーとらぶるー短編集 Parade

To LOVEるーとらぶるー短編集 Parade

矢吹 健太朗 / 長谷見 沙貴 集英社 2026年10月2日

感想

実は漫画についても結構読むんですが、このシリーズは初めて手に取りました。話題作だし、短編集ということで気軽に読めるかなと思ったんです。 ただ、期待値と現実のギャップがそこそこありました。確かにコミックス未収録作品という触れ込みは興味をそそるんですけど、内容的には設定の面白さに頼りすぎている感じがします。分裂するという奇抜なプロット自体は悪くないのですが、そこからの話の展開が予測通りで、新鮮さに欠けるんですよね。 技術的観点から見ても、各短編の構成に工夫が感じられません。キャラクターの個性は作品全体では光っているのに、この短編集では活かしきれていない。単なる設定遊びで終わっているというか。 もともとシリーズのファンなら楽しめるんでしょう。でも、新規の読者が「そもそも何が面白いのか」を知りたくてこれを手に取ると、ちょっと物足りないと思います。短編ということもあり、キャラが深掘りされないまま話が終わってしまう。 システマティックな快感よりも、ストーリーの質を優先する読者には、あまりお勧めできません。

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