時をかける情緒 まぁいいさ

時をかける情緒 まぁいいさ

清水ミチコ

出版社:幻冬舎 出版年月日:2026/02/05

幻冬舎 | 2026/02/05

4.33
本棚登録:5人

みんなの感想

感想

新社会人になって、仕事の疲れを癒すエッセイを探していた時にこの本を手に取りました。著者の自由な視点から日常の出来事を切り取った作品だと思ったのですが、正直なところ、期待と現実のズレを感じてしまいました。 エッセイとしてのクオリティは悪くないのですが、各章が独立した短編のような構成のため、全体を通しての一貫性や深みに欠けている印象です。著者の人生経験は確かに興味深いのですが、それをどう読み手に伝えるかという工夫が足りないように感じました。特に、タイトルの「情緒の味わい」を期待していただけに、もっと読者の心に響く表現や洞察があってもよかったのではと思います。 ただし、短編ごとに軽く読めるという点では、仕事で疲れた時の読書に向いているかもしれません。気軽に手に取れるエッセイを求めている方には悪くない選択肢だと思いますが、深い思考や感動を期待する人には物足りないかもしれません。慎重に本を選ぶ自分としては、期待値を少し下げて読むことをお勧めします。

感想

公務員という職業柄、日々の業務に追われていると、ついつい人生について深く考える余裕を失いがちだ。この本はそんな時に手に取るぴったりの一冊だった。 エッセイと小説が織り交ぜられた構成で、著者が日常の中で感じた「ちょっとした違和感」や「なんでだろう?」という疑問が、軽やかに、でも確かな説得力を持って綴られている。黒柳徹子さんへのプレゼントの話だとか、伊東市長からの学びだとか、一見すると雑多に見えるエピソードが、読み進むうちに人生観についての深い思考へと導いてくれる。 特に印象的だったのは、人生の残り時間について考えるくだり。33歳の自分にとって、それは他人ごとではなく、ぐさりと心に刺さるメッセージだった。でもそれが重くなく、むしろ「まぁいいさ」という著者の姿勢に引き込まれる。平成から令和へかけての時代の空気感も心地よく感じられた。 気軽に読める文庫本だけど、読み終わった後は何か大事な視点をもらったような充足感がある。仕事の息抜きにも、人生について考えたい時にも、本当に良い相棒だと思う。

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