さざなみのよる
河出書房新社 | 2018/04/18
みんなの感想
小国三姉妹の次女ナスミが末期ガンでなくなるところから始まる物語 簡単に言うと 生前のナスミが出会い関わった人たちがナスミの死を通して 自分の生き方を見つめ直すっていう感じのストーリー。 ポテトを食べながらコーラを飲んでいる、そんなありきたりな 風景の中にいても泣けないぐらい悲しいことはある。 寂しくて泣きたくて誰かに優しくしてほしくて怒っている。 一人でずっと一人で、ずっと怒っているのに怖くて寂しくて 誰かと一緒にいたかった。 ありきたりな風景の中で立ち止まることしか出来ないこともある。 でも、歩いていかなければならないんだな、人生は。 波乱万丈とまではいかなくても誰の人生にも山や谷が あって、普通な毎日の中に喜びも涙もあって。 でもそういう生きる日々にもやがて終わりはやってきて。 そしてまた命は続き始まっていく。 生と死は連鎖しているものだ。 読後感が良かった。 決してファンタジーみたいなものばかりでなく 人間ならではドロドロした所や一つ間違えば 死んでいたかも、な話もあるんだけれど 連作短編なのでサラサラと読めてしまう。 光が差し込んでくるような温かさと切なさ 命が宿ることへの祝福。 人は誰かとつながっているし、命も続いていく。 別にドラマ版の富士ファミリーを知らなくても全く問題なく 読める本だと思う。 片桐はいりの笑子ばあちゃんは最高ですが(笑)
図書館で見かけて、なんとなく手に取った一冊。タイトルのひらがなの優しい感じと、短編集っぽい雰囲気が気になったんですよね。 読み始めてみたら、これがめっちゃ良かった。小国ナスミという一人の女性の人生を、いろんな視点から描いてるんだけど、その構成がすごく工夫されてて。普通の人生ドラマなのに、なぜか心にずっと残るというか…魂レベルで響く感じ?笑 各章で違う人物の視点から同じ人物が描かれるから、読むたびに新しい発見があるんですよ。ナスミという人がどれだけ多くの人に影響を与えたのか、どれだけ愛されてたのかがじわじわ伝わってくる。最初は軽い気持ちで読んでたのに、後半は涙ぐみそうになりました。 ライトノベルみたいにサクサク読めるわけじゃないけど、その分じっくり味わえる感じ。人生について考えさせられるし、大切な人への向き合い方も見つめ直せる。高校生の今だからこそ、この本の良さが分かる気がする。
話題になっていたので手に取ってみました。小国ナスミという人物の人生を軸に、死と再生のような不思議な世界観が描かれています。 正直なところ、期待値と実際のイメージにズレがありました。感動と祝福の物語というコピーから、もっと温かく包み込むような読後感を想像していたのですが、読んでみるとその解釈は人によってかなり分かれそう。独特の世界観を築いている点は評価できますし、著者の世界観への没入感は素晴らしいのですが、ストーリー展開としては少々曖昧な部分が多く、スッキリした感覚には至りませんでした。 教員という職業柄、人間関係や人生の機微について考えさせられる作品は好みなのですが、この作品はその辺りの踏み込み方が浅いように感じてしまいました。文体は洗練されていますし、決してつまらない本ではないのですが、何度も読み返したくなるほどの魅力は感じられなかったというのが正直な感想です。
SNSで話題になってたから読んでみたんですけど、正直期待と違いました。「感動と祝福」っていう紹介文からもっとわかりやすい感動ストーリーだと思ってたんです。 でも実際読むと、なんか重くて難しくて…。正直なところ、高専の勉強も忙しいのに、もっとスッキリ読める本がよかった。ライトノベルとか漫画みたいに、ページをめくるのが止まらなくなるような面白さがないっていうか。 宿り、去って、やって来るっていうコンセプトは悪くないし、深い意味があるんだと思う。でも15歳の私には、その深さがちょっと伝わりきってない感じがして。もっと成長したら違う読み方ができるのかもしれないけど、今の私には合わなかったです。話題だからって全部自分に合うわけじゃないんだなって改めて思いました。
SNSで話題になっていたので、思わず手に取ってみました。正直なところ、こんなに心を揺さぶられるとは予想していませんでした。 「小国ナスミ、享年43。」という冒頭から物語は始まるのですが、その後の展開が本当に素晴らしい。死という重いテーマを扱いながらも、決して暗くならず、むしろ温かみに満ちた物語になっているんです。宿りと去ることの繰り返しの中に、人生の本質的な何かが隠されている感じがしました。 新社会人として、最近は仕事の成功や失敗に一喜一憂していた自分ですが、この本を読んで視点が変わりました。人生って結局、こういう繋がりや時間の流れの中にあるんだなって。登場人物たちとナスミの関係性を通じて描かれる「感動と祝福」というのが、本当にそのままの言葉で、読み終わった後は不思議な清涼感が残ります。 ページをめくる手が止まりませんでした。話題になっているのに納得です。これは多くの人に読んでもらいたい一冊。