成瀬は信じた道をいく
新潮社 | 2024/01/24
みんなの感想
成瀬あかりシリーズの新作を読了した。やはり素晴らしい。前作から引き続き、この独特な女性を中心に展開する五編の物語は、どれもが心に残る仕上がりになっている。 80年も生きていると、人間関係の複雑さについて思い知ることが多いが、この作品はそれを見事に表現している。成瀬という主人公は、周囲の様々な人物たちとの交差を通じて、誰もが自分の人生を真摯に歩もうとしていることを教えてくれる。小学生から父親、そして女子大生まで、登場人物たちの物語が織り交ぜられるその手法は秀逸だ。 特に印象的なのは、各編で異なる視点から成瀬という存在が描かれることで、人物の奥深さがより一層引き立つということである。これこそが文学の醍醐味ではないか。話題作とも聞いていたが、納得のベストセラーである。 最後の失踪という展開には、つい引き込まれてしまった。読み応えは申し分なく、まさにこの年になっても新しい発見のある本との出会いに感謝する。次の作品も是非読みたいと思わせる傑作だ。
成瀬あかりのシリーズ第二弾、待ってました!前作から成瀬という主人公のとりこになっていたので、今回の続編は本当に嬉しい一冊です。 相変わらず成瀬は予測不能な行動をしてくれるのですが、今作では彼女の周囲の人物描写がより豊かになった印象を受けました。小学生ファンから受験生の父親、クレーマー主婦、野心的な女子大生まで——実に多様なキャラクターが登場し、それぞれの人生が成瀬と交差することで物語に深みが出ています。 主夫として家庭や近所付き合いの機微を知る身として、このエッセイ的なアプローチには共感することが多かったです。人間関係の複雑さ、予期しない展開への対応、そして誰もが秘めている葛藤——こうした要素が丁寧に描かれていて、気がつけば一気読みしていました。 全五篇の構成も読みやすく、話題性も高いので、同じように人間関係の物語に興味がある方にはぜひ勧めたい作品です。成瀬の謎めいた行動の真意も気になるところ。次作への期待が膨らみます。
成瀬あかりの続編が出ると聞いて、前作を読み返してから手に取りました。慎重に選ぶ私ですが、この作品は期待を裏切りませんでした。 前作の魅力はそのままに、成瀬という不思議な女性を中心に、周囲の人間関係がより複雑に、そして温かく描かれています。小学生のファンから受験生の親、クレーマー気質の主婦まで、様々な立場の人物が登場するのですが、どのエピソードもしっかり成瀬と交差し、何か大切なものを残していく。その構成の巧みさに引き込まれました。 特に印象的だったのは、日常の中にひそむ人間らしい悩みや葛藤の描き方です。育児の傍ら読んでいるので、親目線で共感できる場面も多くありました。 最後の失踪という謎めいた展開は、予想できない面白さです。次はどうなるのか、続きが気になって仕方ありません。読み応えのある傑作だと思います。同じように慎重に本を選ぶ方には、ぜひお勧めしたい一冊です。