成瀬あかりの続編が出ると聞いて、前作を読み返してから手に取りました。慎重に選ぶ私ですが、この作品は期待を裏切りませんでした。 前作の魅力はそのままに、成瀬という不思議な女性を中心に、周囲の人間関係がより複雑に、そして温かく描かれています。小学生のファンから受験生の親、クレーマー気質の主婦まで、様々な立場の人物が登場するのですが、どのエピソードもしっかり成瀬と交差し、何か大切なものを残していく。その構成の巧みさに引き込まれました。 特に印象的だったのは、日常の中にひそむ人間らしい悩みや葛藤の描き方です。育児の傍ら読んでいるので、親目線で共感できる場面も多くありました。 最後の失踪という謎めいた展開は、予想できない面白さです。次はどうなるのか、続きが気になって仕方ありません。読み応えのある傑作だと思います。同じように慎重に本を選ぶ方には、ぜひお勧めしたい一冊です。