好日日記

好日日記

森下 典子

出版社:新潮社 出版年月日:2025/11/28

新潮社 | 2025/11/28

3.33
本棚登録:4人

みんなの感想

感想

『日日是好日』の続編ということで手に取ってみました。前作は茶道を通じた季節の美しさが印象的だったので、同じテーマで書かれた本書にも期待していたのですが、率直に言って可もなく不可もないといった感じです。 二十四節気に沿った季節の移ろいを綴った構成自体は良いのですが、正直なところ、前作で既に語られたテーマの繰り返しに感じてしまいました。梅の香り、花吹雪、薫風といった季節ごとの風情の描写は確かに繊細で、読んでいて心が落ち着くのですが、何か新しい視点や深まりが欲しかったというのが正直な感想です。 管理職の仕事をしていると、日々のルーチンに追われがちですが、こういった季節の微細な変化に目を向けるのは悪くない。その点では本書も役立っています。ただ、もう一段階、読み手を引き込むような工夫や発見があれば、より味わい深い読書体験になったのではないかと思います。 気軽に季節の美しさを感じたい時には向いている一冊ですが、特別な感動を求めるのであれば、別の作品を選ぶのも一つの選択肢かもしれません。

感想

『日日是好日』の続編と聞いて、迷わずに手に取りました。前作がとても心に残っていたからです。 この『好日日記』は、二十四節気という細かい季節の移ろいを、茶道の世界から丁寧に綴った作品ですね。春夏秋冬の大きな括りではなく、梅の香りが漂き始める「立春」、花吹雪の「清明」、薫風の「立夏」……こうした一瞬一瞬の美しさを切り取っていく。読んでいると、自分が見落としていた季節の表情にはっと気づかされます。 ボランティアの仕事で季節の変化を感じることが多いのですが、この本を読むことで、その変化がより一層尊いものに思えました。茶道という日本の伝統の中に、季節がこんなにも丁寧に組み込まれていたのだなと改めて感動しました。 文庫本という手軽さも良く、何度でも手に取りたくなる一冊です。人生経験を重ねた今だからこそ、こうした繊細な季節の移ろいが心に深く沁みわたるのだと感じます。迷っている方には、心からお勧めしたいです。

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