鷹の系譜

鷹の系譜

堂場 瞬一

出版社:講談社 出版年月日:2026/04/15

講談社 | 2026/04/15

4.00
本棚登録:2人

みんなの感想

感想

警察小説の大河シリーズというなら、まずその構成と世界観の緻密さを確認してから読むというのが私のスタイル。ところが『鷹の系譜』は、その慎重さを吹き飛ばしてしまった。 昭和から平成へ、時代が大きく変わる転換点で起きた殺人事件。捜査一課と公安一課という相容れない両組織に身を置いた二人の刑事の人生、そしてその息子たちへ受け継がれていく「系譜」。この設定だけで引き込まれました。バブル期という浮ついた社会背景の中で、思想と現実のギャップが鮮烈に浮かび上がる。 エンジニアとして論理的に物事を考える習性がありますが、この作品はそうした思考の枠組みすら揺さぶります。登場人物たちの信念、親から子へ引き継がれる覚悟、そして時代とともに変わっていく価値観。単なる謎解きではなく、人間と社会を見つめる深さがある。 正直なところ、最後まで読み終わるまで手を離せませんでした。続編を読む前提で、まずこれまでのシリーズに遡りたいという思いにさせる、そんな力強さを感じました。

感想

警察小説の大河ドラマということで、とても興味を持って手に取りました。昭和から平成へ時代が移行する中で、捜査一課と公安一課という相容れない二つの組織に身を置いた刑事たちと、その息子たちの世代を描いているというストーリーは確かに魅力的です。 読み始めると、バブル期という時代背景とそこに隠れた極左活動の影というコントラストがうまく設定されていて、引き込まれていきました。ただ、正直なところ、ページをめくる手が止まらなくなるほどの面白さかというと…そこまでには至らなかった感じです。登場人物たちの動機や葛藤は丁寧に描かれているんですが、全体としてはどうしても重厚感に傾き過ぎているような印象を受けました。 自営業で忙しい日常の中での読書なので、ここまで複雑な人間関係や背景設定を追いながら読むのは、正直ちょっと疲れたというのが本音です。でも警察小説としての基本はしっかりしているので、もっと時間に余裕があったら、もう一度じっくり読み直してみたいな、という気持ちもあります。

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