話題になっていたこの本、ようやく読みました。直木賞受賞作ということで期待していましたが、期待以上でした。 35歳の専業主婦と女社長という、一見すると正反対の人生を歩んできた二人の女性の関係を丁寧に描いているんですね。結婚、子ども、仕事……人生の選択肢が多い時代だからこそ、女性どうしが複雑に傷つけあう場面が本当にリアルです。私たち女性が経験しているあの微妙なモヤモヤが、きちんと言葉にされている。 角田光代さんの筆致は優しくて、どちらのキャラクターに対しても判断を押し付けないところが素敵です。読んでいて「あ、私もこういう気持ち、わかるな……」と何度も思いました。 文庫版だから手に取りやすいし、ドラマ化もされたということで、興味がわく人も多いはず。女性なら特に、共感できる部分が必ずあると思います。これは本当におすすめできる一冊ですね。