直人の本棚
聖女じゃなかったので、王宮でのんびりご飯を作ることにしました 14

聖女じゃなかったので、王宮でのんびりご飯を作ることにしました 14

神山 りお / たらんぼマン KADOKAWA 2026年3月10日

感想

最近、このシリーズがなぜこんなに話題になっているのかやっと理解できました。14巻まで続いているというのも納得です。 転生ファンタジーの枠組みを使いながら、本当に描きたいのは「食べ物を通じた人間関係」なんだな、と読んでいて気づかされます。主人公の莉奈が焼肉や焼き鳥で硬い王様の心をほぐしていく過程は、ほのぼのとしながらも、なかなか深い。異国の文化を食という最も身近な手段で理解させていく—これは実は非常に知的な描写だと思います。 会社での人間関係も、結局のところ共有する食事の時間で深まるものです。そういう経験則が、このストーリーの説得力を生んでいるのではないでしょうか。魔物食という設定も、単なるファンタジー要素ではなく、食糧危機という現実的な問題を通じて、主人公の行動の正当性を与えているのが良い。 今、世の中で話題になっているのには理由があるんだ。そう改めて感じさせてくれた一冊でした。シリーズを続けて読みたくなります。

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