宇宙を味方にする方程式
致知出版社 | 2006/03/01
みんなの感想
小林正観さんの名前は色々なところで見かけていたので、どんな内容なのか気になって手に取ってみました。人生を楽しくするための考え方を丁寧に解いた本で、読みやすさは確かです。ただ、正直に言うと、内容としては自己啓発本としてよくある「ポジティブ思考の大切さ」という範囲を大きく超えるものではありませんでした。 「うれしい」「楽しい」「幸せ」といった感情を大事にしようという主張は分かりやすく、説得力もあります。でも、それをどう実践するのか、人生のどの段階でこれが機能するのか、という具体的な部分が少し物足りない気がしました。高校生の僕からすると、抽象的すぎるというか、もっと踏み込んだ議論があってもいいのかなと。 ただ疲れた時に肩の力を抜いて読むには悪くない本だと思います。決して悪くはないんですが、特に心に残る何かがあったわけでもなく、読んだ後も「そっか、そういう考え方もあるんだ」程度の感覚です。人生論としてはもう少し深さを求めてしまいました。
小林正観の著作は何冊か読んできたが、本書はその中でも特に「肩の凝らない」という触れ込みどおり、実に読みやすい。フリーランスという立場上、人生哲学的な思考に触れる機会は多いのだが、往々にして理屈っぽくなりがちだ。その点、本書は淡々とした語り口で、日常の些細な出来事の中に幸福の本質を見出していく。 「うれしい」「楽しい」「幸せ」といった基本的な感情に立ち返るという発想は、決して新しくない。しかし、著者がそれをどのように日常に落とし込むかという部分に、この本の価値がある。自分の生活パターンや思考の癖を見直すきっかけになった。 評価の高さも頷ける。難解な哲学書を求める時期もあれば、こうした優しい問いかけが必要な時期もある。仕事の締め切りに追われるリズムの中で、本書は適度な距離を置いて自分を観察する手助けになってくれた。人生100年時代、何度も手に取りたい一冊だ。
最近、書店でよく見かけるという小林正観さんの本ということで、手に取ってみました。人生論というのも、この歳になると改めて考えてみるのもいいかなと思ったからです。 ですが、読み進めていて残念ながらあまり心に響くものがありませんでした。「うれしい」「楽しい」といった肯定的な感情を大事にしましょうという主張は分かるのですが、その具体的な根拠や深い考察が乏しいように感じます。単なる精神論に終始しているのではないか、という気がしてなりません。 八十年も生きていますと、人生というのは思い通りにいかないことばかりです。そうした現実的な苦労や葛藤を踏まえたうえで、どうにかして前に進もうとする。その過程が大切なのではないでしょうか。この本はそうした人生の重みや深さに向き合うというより、気持ちの持ちようだけで何とかしようという風に読めました。 確かに話題の本かもしれませんが、私としては、もう少し人生経験に根ざした、噛み応えのある人生論を求めていたように思います。