流浪の月
東京創元社 | 2022/02/26
みんなの感想
本屋大賞受賞作ってことで期待値高めで読んだんですが、本当に素晴らしかった。映画化もされてるし話題作だから手に取ったけど、期待以上でした。 主人公の複雑な心情描写がすごくリアル。親を失った喪失感から始まる物語なんだけど、それでも誰かのそばにいたいというシンプルで切実な欲求が心に刺さります。「愛ではない。けれどそばにいたい」っていうキャッチコピーが全てを表してる気がする。 二人の関係性の描かれ方が独特で、世間一般の「正しさ」に縛られない人間関係ってこういうものなのかな、って考えさせられました。時間を経て再会する展開も良かった。余韻が残るストーリーで、読み終わった後もずっと考えてしまう。 正直、専門学校の課題で忙しい中での読書だったけど、一気読みしちゃいました。映画も見たくなってます。流行りの本だからって敬遠してた時期もあるけど、人気の理由がよく分かった。これは本当に多くの人に読んでもらいたい。
2020年本屋大賞受賞作ということで、期待と少しの懸念を持ちながら手に取りました。結論として、その期待は十分に報われました。 本作は「愛ではない、けれどそばにいたい」というコピーが示す通り、従来の恋愛小説の枠を超えた、極めて複雑で繊細な人間関係を描いています。フリーランスとして生きる中で、様々な人間関係の相互作用を目の当たりにしてきた身としては、登場人物たちの心理描写の細やかさに引き込まれました。 特に印象的だったのは、作者がこの関係性をどこまでも誠実に描き切ろうとする姿勢です。安易な結論に逃げず、曖昧さや葛藤をそのまま映し出している。50代手前の今だからこそ、人間関係の本質について改めて考えさせられました。 映画化もされているようですが、本作のような内面的な深さは、やはり小説の方が伝わるのではないかと感じます。じっくり、ゆっくり読むことをお勧めします。ページをめくる手が止められなくなる傑作です。
本屋大賞受賞作ということで、かなり期待を込めて手に取りました。映画化もされているということで、話題性もあるし、どんな傑作なのかと思ってね。 読んでみた感想としては、確かに人間関係の複雑さをよく描いている作品だと思います。親を失った少女が、大人の男性との出会いから始まる人間関係を描いているわけですが、その微妙な心理状態は丁寧に表現されている。文体も読みやすく、長編ながらも一気読みできるほどです。 ただ、正直なところ、自分の年代からすると、この作品の本質的な感動までは届きませんでした。若い世代には響くのかもしれませんが、人生を長く生きてきた身からすると、予想がつく展開が多く、特に目新しさを感じられなかったというのが本当のところです。 決して悪い作品ではありません。丁寧で、技巧的です。ただ、大賞受賞作として期待していた感動や深さが、自分には少し足りなかったように感じます。時間に余裕がある方、若い世代の方には一度読んでみることをお勧めします。