薔薇の名前[完全版] 下

薔薇の名前[完全版] 下

ウンベルト・エーコ / 河島 英昭 / 河島 思朗

出版社:東京創元社 出版年月日:2025/12/25

東京創元社 | 2025/12/25

3.33
本棚登録:7人

みんなの感想

感想

『薔薇の名前』の下巻をようやく読み終わりました。正直なところ、上巻を読んでから時間がかかってしまったのですが、この完全版で作者の創作ノートやメモなんかも一緒に読めるということで、改めて挑戦してみた次第です。 中世の修道院を舞台にした事件の謎解きと思っていたら、そんな単純な話ではありませんでした。次々と起きる不可解な死、暗号のような書物、難しい宗教用語や哲学的な考え方が次々と出てくるので、時々読むのを止めて考え込んでしまいました。でも、その複雑さが逆に引き込まれてしまう要因なんです。 一番良かったのは、後半に収録されている作者の覚書やデッサンを見ることで、物語の背景にある構想が少し理解できたこと。こういった資料があると、なぜこんなに凝った作りになっているのか納得できます。 難しい部分も多くて、気軽な読書という訳にはいきませんでしたが、読み終わった今は充足感が残っています。中世の修道院の世界観にどっぷり浸れました。

感想

久しぶりに一気読みしてしまいました。『十字路』、本当に面白いです。 教師殺害事件という重いテーマから始まるんですが、読み始めると引き込まれてしまう。特に星野警部というちょっと変わった捜査官のキャラクターが良くて、その思考の進み方や人間関係の築き方が丁寧に描かれているから、単なるミステリーじゃなくて人間ドラマとしても楽しめるんですよね。 僕は家事をしながら本を読むことが多いんですが、この作品は本当に「続きが気になって家事が手に付かなくなる」という典型的なハマり具合でした(笑)。事件の真相へ迫る過程がテンポよく進んでいくのに、登場人物の心情描写は丁寧だから、読んでて息つく暇もない感じ。 二つの事件が絡み合っていく構成も上手で、最後にどう繋がるんだろうという期待感が最後まで続きます。ミステリーとしても人間関係のドラマとしても完成度が高い。こういう気軽に楽しめるけど奥深い作品が好きなので、もう一度読み返したいくらいです。

感想

完全版ということで期待して手に取ったのですが、正直なところ、下巻だけで物語の全容を判断するのは難しいなというのが率直な感想です。 中世の修道院を舞台にした本格ミステリという設定は魅力的で、ウィリアム修道士の推理の過程も興味深く読めました。ただ、知識的な深さと物語の進行速度のバランスが、私のペースには少し合わなかったのかもしれません。記号論やアリストテレス、宗教的な背景知識が随所に登場するので、もう少し予備知識があると、より楽しめたのではないかと感じます。 作者の訂正やメモ、デッサンなどが併録されているのは興味深いのですが、それらを活かしきれていない自分の読み方も影響しているのかもしれません。名作とされる理由は理解できますが、私個人としては「ぜひ誰かに勧めたい」というほどの熱量には至りませんでした。慎重に作品を選ぶ方は、あらかじめ上巻から読んで、自分に合っているか確認してからのご購入をお勧めします。

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