町民C、勇者様に拉致される(4)

町民C、勇者様に拉致される(4)

つくえ

出版社:アルファポリス 出版年月日:2013/10/01

アルファポリス | 2013/10/01

3.50
本棚登録:2人

みんなの感想

感想

思いのほか手に取ってしまった児童向けライトノベルだが、ここまで来たら終わりまで付き合おうと最終巻に至った。 正直なところ、このシリーズを人文書の合間に読むというのは気分転換としては悪くない。主人公が平凡な町民Cであるという設定の逆転の面白さ、そしてひとりツッコミを駆使した軽妙な語り口は、時に笑いを誘う。ただし、それだけだ。 最終巻ということで壮大なクライマックスを期待していたが、このジャンルの限界をひしひしと感じる。複雑な人間関係の深掘りや、哲学的な葛藤といった読みごたえがある作品を好む身としては、物語としての厚みに物足りなさが残る。勇者と魔王の対立という二項対立の構図も、善悪の問題を単純化しすぎているように思える。 エンターテインメント性と完成度のバランスを考えると、及第点といったところか。シリーズの通読者ならば最後まで読む価値はあるだろう。だが、来年も同じジャンルの新刊を手にするかというと、正直な所、別の棚に目が行く可能性が高い。一つの体験として悪くはないが、人生を変える一冊ではない、という評価だ。

感想

シリーズ最終巻ということで、ちょっと緊張しながら読み始めました。だって、ここまで町民Cの一連托生な状況を楽しんできたから、終わり方で全部が台無しになったら嫌だなって思ってたんです。 でも、この最終巻は本当に良かった。今までのひとりツッコミのノリは相変わらず健在なんですけど、それでいて物語としての重みがちゃんと感じられるんですよ。勇者様のキャラとか、かつての勇者のこととか、これまで散りばめられてた伏線がきれいに繋がる感覚が気持ちよくて。 町民Cが「ただの巻き込まれた人」じゃなくて、この世界で本当に大事な存在だったんだって気づかされるところが一番グッときました。派手な魔法とかじゃなくて、その場所にいることが誰かを救うって話が、高専生の私には妙にリアルに感じられてしまって。 終わり方も綺麗にまとまってるし、シリーズを全部読んでよかったって思える一冊です。ライトノベル好きな友達にもぜひ勧めたいな。

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