コンビニ兄弟 -テンダネス門司港こがね村店ー
新潮社 | 2020/07/29
みんなの感想
図書館で見かけて、タイトルと表紙に惹かれて手に取った一冊です。九州の地方都市を舞台にしたコンビニのお話とのこと、最初は少し心配でしたが、レビューの評判が良かったので挑戦してみました。 正直なところ、こんなに心がほっこりする本だとは予想していませんでした。志波三彦という個性的な店長さんを中心に、いろいろな悩みや事情を抱えた常連客たちが集う風景が、とても自然に、そして温かく描かれています。私たち嘱託社員にも身近な「働く」ということについても、改めて考えさせられました。 登場人物一人ひとりが大事にされている物語で、派手さはありませんが、毎ページ大切な何かが詰まっているような気がします。年を重ねた私だからこそ響く部分も多かったように思います。疲れた時や心が沈んだ時に読み返したくなる、そんな一冊に出会えて幸せです。文庫版なのも手に取りやすく、これからもカバンに忍ばせておきたい本です。
新社会人になって、毎日が結構疲れるんですけど、この本めっちゃ癒されました。コンビニを舞台にした話なんですが、想像以上に面白い。 九州のコンビニ「テンダネス」の門司港こがね村店が舞台で、店長・志波三彦っていう謎の魅力を持つ人物が中心。この人、仕事はめっちゃできるのに、何もしてないのに人が集まってくるっていう(笑)。そんな店に訪れる色んなお客さんたちとのエピソードが積み重なっていく感じです。 良かったのは、どのお話も「あ、これわかるかも」って思えることばかり。人間関係の悩みとか、仕事のモヤモヤとか。それがコンビニという日常の場所で、さらりと解決していく流れが素敵。重くならずに心がポカポカになる感じ。 ページもそんなに多くないし、短編みたいな話が連なってるから、仕事で疲れた日の夜とか、休日にいつでも読める気軽さがいいです。漫画好きな僕でも無理なく読めました。新社会人の同期とかにもおすすめしたい一冊です。
最近の話題作ということで手にとってみました。九州のコンビニを舞台にした、何ともほほえましいお話ですね。 人生八十年も生きていると、さまざまな人間関係を見てきたものですが、この本に登場する店長・志波三彦という人物の描き方が実に秀逸です。仕事もできて、自然と人を引き付ける魅力を持ちながらも、どこか謙虚さを失わない。こうした人物像は現実でもなかなか珍しいものです。 何より印象的だったのは、日常の風景の中に静かな感動を見出す筆の運びです。コンビニという身近な場所が、多くの人びとの思いや葛藤が交わる舞台になっている。定年退職して以来、ときどき昼間にコンビニに立ち寄ることもありますが、こうした視点で見直してみると、そこにも小さなドラマがあるのだなと感じさせられました。 文庫本という気軽なフォーマットも手に取りやすく、読んでいて疲れることもありません。同世代の方々にも、ぜひお勧めしたい一冊です。
仕事帰りに立ち寄ったコンビニで、ふと「こういう場所って実はドラマがあるんだろうな」と考えたことがありませんか。この本はその想像を形にしてくれました。 九州のコンビニを舞台にした設定が、最初は少し限定的だなと感じましたが、読み進むにつれてその親密さが魅力だと気づきました。志波三彦という店長のキャラクターが秀逸で、何とも言えない不思議な魅力を持った人物として丁寧に描かれています。エンジニアの仕事をしていると、ついロジックで物事を判断してしまいますが、この本は「人間関係って予測不可能でいいんだ」と改めて感じさせてくれます。 各章ごとに異なる常連客の悩みや人生が掘り下げられていく構成も素晴らしい。短編の連作という形式だからこそ、時間がない時でも気軽に読めるのも実務的な視点としてポイント高いです。 ただ、一部の話運びに少し無理がある章もあり、完璧とは言えませんが、温かさと人間らしさが詰まった作品です。仕事でしんどい時こそ、こういう本に救われるんだと実感しました。