久美_readerの本棚
感想

本屋大賞受賞作ということで期待を込めて読み始めたんですが、正直なところ心に響き切らなかったというのが実感です。 弟の死から立ち直ろうとする薫子と、家事代行サービスを通じた人間関係の再構築という軸は良いテーマだと思うんです。でも、登場人物たちのキャラクターがどうも薄く感じられて、そこまで感情移入できませんでした。特にせつなというキャラが、後半になって急に秘密が明かされるんですが、もっと早い段階から彼女の複雑さが見えていれば、もっと引き込まれたんじゃないかな。 「料理は愛情表現」という設定は素敵だし、細かい日常の風景描写も悪くないんですけど、全体的に話が散漫で進みが遅い印象を受けました。話題作ということもあって高い期待値を持って読んだからかもしれませんが、個人的には少し肩透かしを食らった感じ。 気軽に読める作品ではあるので、そういった読書を求めている人には合うのかもしれません。ただ、私のような読み込みたいタイプには、もう少し深みが欲しかったですね。

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