夜明けのハントレス

夜明けのハントレス

河崎 秋子

出版社:文藝春秋 出版年月日:2026/02/20

文藝春秋 | 2026/02/20

4.00
本棚登録:2人

みんなの感想

女子大学生が狩猟の世界に足を踏み入れるという、なかなか珍しい題材に惹かれて手に取りました。管理職として日々判断と責任を背負う身なので、「命を撃つ」というテーマはとても興味深かったですね。 実際に読んでみると、主人公マチの成長過程はしっかり丁寧に描かれていて、狩猟という活動を通じて自分と向き合う過程が印象的です。初心者が免許を取得し、実際に銃を持つようになる緊張感も伝わってきました。 ただ、正直なところ、読んでいて心を強く掴まれるような瞬間が少なかったかな、というのが素直な感想です。狩猟という重いテーマを扱いながらも、どこか淡々と進んでいく印象で、もっと登場人物たちの内面的な葛藤や物語としての盛り上がりがあれば良かったと思います。 それでも、普段なじみのない世界を垣間見ることができたのは収穫。仕事の合間にのんびり読む分には、十分楽しめる一冊だと思います。

狩猟という、正直言って自分の世界からは遠い世界の物語なのに、一気読みしてしまいました。主人公のマチが銃を手にするまでのストーリーが本当に引き込まれる。何気なく狩猟雑誌に惹かれた女子大学生が、どんどんこの世界に踏み込んでいく様子が、読んでいて自分も一緒に歩んでいるような感覚になります。 すごく良いなって思ったのは、狩猟を単なるアクションや冒険譚として描くんじゃなく、命について真摯に向き合う過程として描いていることです。マチが迷い、悩み、時には怖がりながらも前に進もうとする姿勢がとてもリアルで、応援したくなる。 あとね、個人的には登場するハンターたちとの関わり方も素敵でした。特にアヤばあとの邂逅のくだりは、この本の色々な意味での「夜明け」を象徴してるような気がして。 女の子だから、男の子だからじゃなくて、「自分の足で立つ」ことの意味を問う物語。読んでて少し自分のこともちょっと真剣に考えさせられました。こういう本、好きです。